何か新しいことにチャレンジしたいときは真っ先に転職を思い浮かべる方も多いかと思います。
しかし、社内転職はリスクなく新しいことにチャレンジできる可能性を秘めています。
転職と合わせてぜひ社内転職も検討してみてください。
僕自身も2回の社内転職を使って海外赴任や別部署での新しいチャレンジをしてきましたので参考になることが言えると思います!
社内転職とは?
社内転職とは
社員が他の部署・子会社、または職種に移動することができる制度
です。
社内転職は基本的には半年や1年に1回など会社の決められた周期で募集され、あなたが希望する部署や職種に応募する形になっていて、人員補充や部署強化のために特定部署に異動を促すものとは異なります。
会社によっては、あなたの実績や仕事ぶりによっては制度ではなくても希望を伝えて移動できるケースもあるかもしれません。
会社にとっては、一度入社した優秀な社員を転職させずに部署移動によって社内にとどめておけるのでメリットがあります。
社内転職の応募者側のメリット
チャレンジするハードルが転職と比べて低い
応募者にとっては転職活動を行わなくてもよく、退職しなくてもよいので、転職よりもリスクなくチャレンジができます。
どんなリスクが存在しているかといえば、例えば未経験職種での転職だと年収を下げられる可能性があります。
社内転職での移動となれば今までの評価が引き継がれる可能性が高いので年収にも影響がない場合が多いです。
事前に対象部署の雰囲気・業務内容などを詳しく知ったうえで判断できる
転職する時は採用側も割と良いことを言っていたり、悪いことも少しやわらかい表現で伝えていたりしますし、実際に見ていないので会社の雰囲気や業務内容などは入ってみないとわからない部分も多いです。
しかし、社内転職であれば、どのような部署でどんな役割なのかも明確にわかります。
転職したときよりも社内転職の方が思った内容と違ったと思うポイントが少なくなります
すでに関係構築できている人がいてやりやすい
社内であれば、すでに仕事をしていたり共通の知り合いがいたりして関係構築がしやすいです。
転職だとどんな人がいるかわからないのでその場で臨機応変に対応していくことになります。
また、社内転職者は前の部署との関係構築ができているので、部署間連携でのプロジェクトなどにアサインもしやすいので重宝されたりします。
関連部署との仕事がしやすい
他部署と連携して仕事をしていくときも社内のいろいろなところに知り合いがいるので業務を進めやすいです。
人脈を有効活用して仕事を進められるのは転職の時にはないメリットですね。
社内転職の応募者側の注意点
現在働いている部署の上司と気まずくなる可能性
社内転職をするのであれば、現部署の上司にも一度相談してから応募するのが賢明です。
何も言わずにこそっと募集に応募するとそのあと話しづらくなってしまいます。
同じ会社の中なのでこれからも関わる機会はあります。
できるだけ気まずくならないように事前に理由を話しておけるとよいですね!
誰しもが応募して内定できるわけではない
社内転職で公募があったからといって、希望部署に必ず行けるわけではありません。
希望先部署は今回の社内転職公募では受け入れない予定だと考えているかもしれませんし、あなたのスキル・経験を欲していないかもしれません。
社内応募なので、多少は希望を考慮してくれたり会社によってはある程度通りやすくなっていたりするかもしれませんが、絶対に誰しもが移動できるわけではないので注意してください。
情報公開前に社内転職することを話さない
社内転職が決まったとしても、情報開示前に部下や同僚に話さないようにしましょう。
会社内ではそういった人事情報は基本取り扱いに注意していると思います。
事前に言いふらしていたら次に行く部署のマネージャーもこの人大丈夫なのかなと不安になります。
社内転職が気まずくならないためのコツ
①今いる部署での仕事にしっかり向き合う
②仕事の引継ぎを完璧にこなす
③同僚に愚痴をこぼさない、前部署の悪口を言わない
④社内転職したいポジティブな理由を明確に
今いる部署での仕事にしっかり向き合う
社内転職が決まるとついついそちらに意識が向いてしまって、現部署での仕事に身が入らなくなってしまうかもしれません。
しかし、社内転職が決まったからこそしっかりと業務を行うべきです。
引継ぎなどによって暇になるときもあると思うので、時間がなくてできて後回しになっていた業務改善などをきちっと行いましょう。
これをしておくことによって現在の部署の人が快く送り出してくれますし、今後の仕事もやりやすくなります!
仕事の引継ぎを完璧にこなす
上記と似ているところもありますが、仕事の引継ぎもきっちりやっておきましょう。
引継ぎがしっかりとできていないと、移動後に連絡が来て前部署の仕事に追われたりすることにもなりかねません。
引継ぎをしっかりとやっていなかったことは次の部署のマネージャーにも伝わってしまいますし、なによりあなた自身の気持ちとしてもあまりよくないはずです。
引継ぎをしっかりと行って何のあとくされもなく次の部署での仕事に集中できるようにしておきましょう!
同僚に愚痴をこぼさない、前部署の悪口を言わない
移動先に行った後、前部署の同僚とごはんに行ったり社内で話したりすることもあると思います。
そういう時に移動先の部署の愚痴を言わないようにしましょう。
せっかくつかんだチャンスですし、社内で話していたことは伝わる可能性があります。
また、移動先の部署で前部署の悪口を言わないことも必須です。
人間関係はこういったところから崩れていくので何か不満があったとしても胸の中にそっとしまっておくか、外部の友達や恋人などに愚痴を聞いてもらいましょう!
社内転職したいポジティブな理由を明確に
社内転職をするときはネガティブな理由ではなく、ポジティブな理由を明確にして伝えましょう。
ネガティブな理由で移動すると社内での人間関係を引きずってしまったり、同じようなネガティブな理由が再燃するかもしれません。
ポジティブな理由であれば、現部署の人も応援してくれる可能性が高いです。
社内転職で聞かれること
①現在の部署での業務内容や実績・貢献内容
②他部署に在籍していた人から見て応募部署がどう見えているか
③前部署で得た経験・スキル・知識をどんなことに活かせるか
④移動を希望する理由
⑤移動して何を成し遂げたいか・今後のキャリアプラン
現在の部署での業務内容や実績・貢献内容
同じ会社内にいたとしても、あなたがどのような部署にいてどんな業務を行って実績を出してきたのかを話しましょう。
また、部署にどのような貢献ができたのかも併せて話せると良いと思います。
1点注意なのが盛った内容を話さないこと。
一定の評価や業務内容はすでに現部署のマネージャーから聞いている可能性もありますので嘘はばれます。
転職の時は10%くらい内容を持ったりするかもしれませんが社内転職においては絶対にNGです。
他部署に在籍していた人から見て応募部署がどう見えているか
応募部署にとって、他部署からくる人は新しい考えを持ち運んできてくれますし部署を改善するチャンスでもあります。
また、応募部署に対して応募前からどのような視点で見ているのかということも本当に応募部署に入りたいのかを測る基準になります。
問題点を指摘するというよりは、こう変えていくともっと良くなるのではないかというような意見を言えると良いです。
前部署で得た経験・スキル・知識をどんなことに活かせるか
この質問も、応募部署にどのように貢献していこうと考えているかやる気や熱意を測るものになります。
未経験の部署だったとしも、活かせることは必ずあります。
しっかりと考えてどのような貢献をしていけるかを伝えましょう。
移動を希望する理由
なぜ、今まで築いてきたキャリアを変えて移動したいのかはほぼ確実に聞かれます。
理由を伝えるときは
自分の成長+会社への貢献
を合わせて伝えられると良いです。
例えば、
現部署での経験や課題などを踏まえてこういう知識・経験を積めると社内の動きや顧客への理解が進みさらに会社に貢献できると思った
というような形で伝えられると自分のことだけではなく会社への貢献も考えた移動であることが理解でき、内定を出しやすくなります。
移動して何を成し遂げたいか・今後のキャリアプラン
移動部署でどのような目標を掲げていくのか、その中で得た経験・スキルを使って今後どのようなキャリアプランを描いていきたいのかについて聞かれます。
できればキャリアプランについては社内の話を前提にしておくと良いです。
社内でのステップアップを目指していることを伝えた方が中長期で会社・部署に貢献してくれると考えてもらえます。
社内転職をするべきかどうかを考えるうえでおすすめな本「転職に向ている人転職してはいけない人」
ここまで、社内転職のメリット・デメリットや注意点、面接で聞かれることなどを見てきました。
しかしそもそも
自分は転職すべきなのか、社内転職すべきなのか、現部署に留まるべきなのか
を考えるのが重要です。
転職すべきなのかどうなのか、社内転職を検討すべきなのかについては元リクナビNEXT編集長を務められた黒田さんがかかれた「転職に向いている人・転職してはいけない人」という本がおすすめです。
転職サイトを運営されていた筆者が語る、むやみに転職を進めない理由や転職の不都合な真実や成功・失敗の意外な分かれ道というのが実体験からリアルに描かれています。
・転職を決断する前に知ってほしいこと
・転職に向いている人/向ていない人の違い
・転職を真剣に考える人のガイドマップ
など、社内転職/転職を考えるために知っておきたい情報がたくさん詰め込まれているのでよければこちらの書籍を読んでみてください。
また、別記事で本書を含めて転職やキャリア形成に役立つ書籍をまとめています。
こちらも興味があれば読んでみてください。
それでも転職したいと考える人は転職活動をしてみよう
転職も社内転職もあなたのキャリアの希望を叶えるためのひとつの選択肢でしかありません。
どのような選択肢が一番良いのかを考えましょう。
当然、すべての人にとって社内転職がよいかといわれるとそうではありません。
社内ではなく転職して自分のことを知らない人の中で揉まれて自分の実力で勝負したいという方もいるかもしれません。
転職活動を同時並行で進めてみて、やっぱり社内転職がよいと思ったら社内転職にする方法もあります。
別記事で20代におすすめな転職エージェントを様々なタイプ別に分けて書いていて、転職の具体的な進め方についてもまとめているのでよければこちらも読んでみてください。
より良いキャリア構築をしていくためにどのような選択肢が最適なのかを考えて行動しましょう!
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