転職の面接や志望動機を考える前には自己分析を行うことも重要ですがそれと同じくらい企業研究が重要です。
業界・企業研究を行うことによって
など様々なメリットがあります。
この記事では、僕自身が転職時に行った業界・企業分析の内容をもとに分析方法をまとめました。
どのようなツールを活用して情報収集すればよいのかについてもまとめています。
この記事は下記のような人におすすめです。
※本記事は一部PRを含んでいます
転職面接前になぜ企業研究が必要なのか
まずそもそも転職面接に臨む前になぜ業界・企業研究が必要なのかについてかんたんにまとめました。
結論、企業研究をする目的は、
入社後のミスマッチを最小限にして、あなた自身が納得でき理想の転職先に入社し、理想の環境や待遇を手に入れたりチャレンジしたりできること
にあります。
そのためには入りたい企業に入社するための武器として、または企業がどんなビジネスをやっているのかなどをしっかり把握し理解度を向上しミスマッチをなくすために企業研究は必要です。
志望動機の内容を厚くするため
志望動機の中でよく聞かれるのが
なぜうちなんですか?
みたいな質問です。
僕は正直この質問あんまり好きじゃないんですが、けっこう聞かれたりするんで考えておかないと後悔します。
世の中に何百万社ある中でその会社だからっていう理由を探すのは難しいんですが、それを探す手がかりが業界・企業分析です。
これを行うことによって業界内で唯一無二のポイント・特徴を探しながらその点を軸にこの質問に答えるとしっかり調べてくれてるんだなという感じになります。
面接対策
上記と被りますが、面接の中で例えば
・弊社の商品/サービスを利用したことはありますか?あればどんな感想を持ちましたか?
・今後弊社がさらに発展していくためにどういった戦略を取っていくべきですか?
・弊社商品/サービスの改善点はどこにあると思いますか?
・なぜ弊社に興味を持ったのですか?
みたいな調べておかないと答えれないような質問も飛んできます。
上記のような質問はある程度調べておかないと答えられないですし調べていないと志望度が高くないのかなとマイナス評価になってしまいます
働く企業の成長性やそこで求められる必要なスキルを見極めるため
将来、あなたが働きたい業界の成長率や今後の展望はどのようなところにあるでしょうか。
将来性があまりない業界に行ってしまうと仕事はなくならないかもしれませんが、給与が伸びづらくなってしまうのは自明の理。
また、業界での課題・会社の課題などをしっかり見極めておけばどんなスキルが必要なのか、こんな課題がありそうだなというところも見極められると思います。
求められるスキルなどまで見えてきたらそれを勉強し始めてみるのもいいですね!
転職面接前に最低限しておきたい企業研究のポイント
・業界の盛り上がり・ビジネスとしての成熟度
・業界のプレイヤーと業界内での立ち位置
・企業情報詳細
業界の盛り上がり・ビジネスとしての成熟度
業界はまだまだ発展していくこれからの市場なのか、成長が緩やかでなかなか発展性がない停滞している産業なのか、業界によって異なります。
まずは入りたい企業を大きな視点で俯瞰しながら見ていくのがよいと思います。
市場規模や今後成長していくのかなどの数字を見てみましょう。
業界のプレイヤーと業界内での立ち位置
業界にはどのようなプレイヤーがいてそれぞれの企業がどんな違いがあるのか、また業界内でどういったポジショニングをしているのかを確認しておきましょう。
これがわかると他社と比較したときの企業の魅力が見てくると思います。
企業情報詳細
受ける企業の詳細な情報はできる限り調べておきましょう。
例えば下記のような情報があります。
ホームページはもちろんのこと、社長や部長クラスの人がインタビューされている記事や商品・サービスなどのソーシャルリスティングなどをしておくと良いかもしれません。
上場企業であれば、IR資料にも目を通して気になることはメモしておくとよいでしょう。
深く突っ込みたいことがあればメモしておいて面接時に質問すると事前に調べてきていることをアピールできます!
転職する業界・企業研究をするための情報収集ツール
業界・企業研究をするためにはまずは情報収集が必要不可欠。
業界・企業研究をするための情報収集ツールについてかんたんにまとめました。
対象業界の本を読む
だいたいどの業界でも対象となる業界を詳しく説明した本が売っています。
その本を時間があれば2~3冊買ってざっと読むとだいぶその業界に詳しくなれると思います。
複数業界を受ける場合は会社四季報を見ると業界を取り巻く環境や売上などを上場企業のみですがまとめてみることができるのでおすすめです。
決算資料を読む
上場企業であれば決算資料を読んでおきましょう。
何年連続赤字とかになっていたらちょっと受けないほうがいいかもしれません。
逆に売上成長率も高くて一定営業利益を出せている会社であれば今後の給与にも良い影響があったり様々なことに挑戦できるかもしれません。
また、今後どんな分野に進んでいくのかや既存ビジネスをどうしていくのかなどの展望なども記載がある可能性があるのでそこについても把握しておくとよいでしょう。
ちなみに財務諸表などを読んで収益構造や財務健全性がどうなっているかなどを把握しておきたい人もいると思います。
下記本を読んだうえで財務諸表を見るとなんとなくわかってくると思うのでおすすめです。
上場企業であれば四季報に業績や今後の展望などが載っているのでそちらを読むのもおすすめです。
四季報を購入する場合は古いものではなく最新のものを選んで購入してください。
サービスサイトを読む
企業はだいたい公式サイトくらいは読んできていると思って面接をしているはずです。
公式サイトに書いてあるような内容は間違っても質問しないように気を付けましょう。
公式サイトにも採用ページがあり、社員の紹介や制度の紹介などもあるので確認しておきましょう。
会社・業界のニュースを見る
直近1年くらいに起きた企業のニュースや業界のニュースは目次だけでも良いので見ておきましょう。
Googleの検索機能を使えば1年以内に記事になっているものが洗い出せます。
また、株式投資をしている人であれば、ネット証券に登録すると企業毎のニュースをかんたんにチェックできたりするのでそこから見るのもおすすめです。
また、いちいち検索するのが面倒な方はGoogleアラートというサービスを活用するのもよいでしょう。
Googleアラートは、
Googleが提供するサービスで、ユーザーが指定したキーワードを含むウェブページやニュースが登場したときに、自動的にメールで通知してくれるサービス
です。
設定したキーワードに対して自動でメールを送ってくれるのでかなり便利です!
下記からGoogleアラートの作成方法について説明が見れますので興味のある方はこちらを見てください。
SNS検索をする
最近はSNSで企業の分析結果を共有している人もいます。
最近は某有名起業家がモバイル事業に新規参入した企業についてよく取り上げているので見かけた方もいるかもしれません。
SNSを検索してみると企業の様々な情報や一般投資家からの味方など様々な情報があるので参考程度に見ておいてもよいでしょう。
求人票を読む
求人票にもしっかりと目を通しておく必要があります。
業務内容や必要とされるスキルや経験などが書かれているのでここは何回か読んで理解しておくことが重要です。
しっかりと読み込んでおくことで適切な志望動機を書くことができたり、入社後のギャップがなくなったり、事前に足りない知識・スキルを補ったりすることが可能になります。
別記事で最低限読み取っておくべき求人票の読み方について解説しているので、求人票をしっかり読み取れているか不安な方は参考にしてみてください。
転職エージェントに聞いてみる
転職エージェントは企業とのコミュニケーションもとっていますし、面接を受けた人から情報を得たりしているのでネットには載っていない貴重な情報を教えてくれます。
転職エージェントに相談するのは基本無料なところが多いので聞くだけ聞いてみましょう。
20代におすすめな転職エージェントについて別記事でまとめているのでよければこちらも読んでみてください。
あなたの現在の状況別などでカテゴリ分けして紹介しています。
転職口コミサイトを見る
社内の雰囲気や社外から見える景色との違いなどが分かってきたりするので転職口コミサイトを一通り目を通してみるのもよいでしょう。
また、福利厚生や会社のことについて書いてあることが本当に正しいかどうかなども口コミを通して見えてきたりします。
転職口コミサイトはリブセンスという会社が運営している転職会議が有名です。
投稿への質を改善していく取り組みもされている上場企業が運営される信頼性の高いサイトなので登録して気になる企業の口コミを覗いてみてください。
別記事で転職会議について詳しくまとめているので詳細は下記記事でご確認ください。
実際働いている人に聞いてみる
会社の雰囲気などは実際に働いている人の方が良くわかっています。
もしその企業や関連会社などで働いている知り合いがいれば話を聞いてみると良いでしょう。
面接の途中で会社によっては現場の社員と話をさせてくれるところもあるので話を聞く機会を得てもよいかもしれません!
転職面接前にしておきたい企業研究のやり方
企業研究をどこまで詳細にやるかは人によってことなります。
最低限HPで得られる情報と求人情報はチェックしておきましょう。
さらに深く分析したい場合はこれから紹介する方法で外部環境や競合について調査しておくと
・対象企業の強みや弱み
・これからの成長可能性や機会・脅威
が理解できます。
PESTLE分析で市場を取り巻く環境を整理する
PESTLE分析は自分ではコントロールできない、外部要因の分析を行うときに用いる分析法で、
の6つを見ていきます。
例えば、法律が変わることで事業においての制限ができることもありますし、コロナが流行ってリモートワークが主流になったりしたときに社会の変化が起きたりします。
戦争が起きたり経済制裁によって輸出入に影響が出たりするかもしれません。
こういった外部環境を整理することで自社がどのようなマクロ環境で戦っているのか、その中でどう戦っていくべきなのかを俯瞰して考えることができるようになります。
3C分析で自社と競合の強みを整理する
3C分析は
の頭文字をとった分析手法で業界の環境を分析する時に使います。
市場・顧客、競合、自社の事実ベースでの事柄をできるだけ洗い出してみましょう。
市場と自社の関係性や競合と自社の違い、競合と市場・顧客はどういう点で利用されているのかなどを分析していくことで市場での自社の立ち位置が見えてきます。
それぞれをもう少し細かく見ていくと、下記のような観点で情報整理をしておくとよいでしょう。
項目 | 調べる内容 |
---|---|
Company(自社) | 理念・ビジョン/事業・製品の現状や価値/資本力/透視能力/現有リソース/現有ビジネスの特徴 売上・利益/新規ビジネスへの参入 etc… |
Competitor(競合) | 競合各社のシェア/書く競合の特徴/参入・大体の脅威/業界ポジション etc… |
Customer(顧客) | 市場規模/市場の成長性/顧客のニーズ/顧客の消費行動 etc… |
SWOT分析で企業の強みと弱み、そこからできることを考える
SWOT分析は
の4つの頭文字をとったもので自社の外部環境・内部環境をこの4つの要素を活用して分析していくためのものです。
3C分析で行った事実ベースの情報を活用しながらSWOT分析ではどのように攻めていくのかなどを考えるときに使います。
ここで洗い出したものから、例えば強みと機会を掛け合わせて市場を開拓する新たなチャンスがないかなどを考えていきます。
会社によっては面接で業界の今後の展望と自社がその中で成長していくためにどうすべきなのかなど聞かれることもあります!
サービス比較表を作る
3C分析に近いですが、自社と競合の違いは比較表を使ってまとめておくとわかりやすいですし、作っていく中でこんな違いがあるのかと理解できるようになります。
例えば下記のような点で分析してみると類似サービスでも結構違うことが見えてきます。
こういった違いがなぜうちを受けるんですかみたいな質問への準備に回答できるようになります。
これを整理しておくことで、差別化した志望動機を作りやすくなります!
項目 | サービスA | サービスB | サービスC |
---|---|---|---|
コンセプト | |||
料金 | |||
基本機能 | |||
プランの種類 | |||
サポート体制 | |||
ターゲット属性 | |||
業界シェア | |||
サイト・アプリの使いやすさ | |||
集客方法(できる限り把握) |
転職を決意する前から業界・企業研究をすることでビジネススキルも向上する
転職活動をしてみると、職務経歴書を書いたり、面接を受けたりというのを仕事をしながらやっていくので結構忙しくて業界・企業分析がおろそかになりがちです。
半年~1年後とかには転職活動を始めたいなと思うのであればざっくり気になる業界などの方向性を決めて分析してみましょう。
仮に転職しないとなっても、こういった分析の方法は実際のビジネスの現場で役立ち、あなたのマーケティングスキルをよりアップさせてくれるはず。
自社の分析などをしてみると経営者が考えていることなどもわかって面白いと思います。
やり始めてみると結構面白いのでぜひトライしてみてください!
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