転職する時に重要なことのひとつは判断基準を事前に決めておくことです。
判断基準がないと、転職活動をどこで終えてよいのかもわからず内定が出たとしても内定を承諾してよいのか判断がつきません。
判断基準があいまいなまま転職してしまうと後悔する可能性もあります。
この記事では、僕自身の転職経験やリサーチなどを踏まえて転職における判断基準を決める方法について解説しました。
本記事は下記のような人におすすめです。
転職先を選ぶうえでの判断基準を決める方法
・転職したい理由・キャリアでの目標から判断基準を探る
・判断基準の優先順位をつける
・判断基準をもとに情報収集・比較する
転職したい理由・キャリアでの目標から判断基準を探る
判断基準を決めるためにはまずはあなたが何をしたいのか、どのような目標を持っているのかを明確にする必要があります。
転職したい理由やキャリアの目標としては概ね下記の中のどれかに当てはまるかなと思います。
市場価値が上がるか(スキル・経験が身につくかどうか)どうかを判断基準にする
業界や職種、企業の事業の方向性によっても得られるスキルや経験は変わってきます。
どんなスキル・経験を身に着けたいのかを考えることで自ずと企業や求人内容は絞られてきます。
ちなみに市場価値を上げていきたいけどどのように考えていけばよいかが分からない方もいるかもしれません。
市場価値をどのように上げていけばよいのかを考えるアイディアが欲しい方は下記記事も併せて読んでみてください。
市場価値について考えるうえでの書籍なども下記記事内で紹介しています。
企業への共感ややりがいを判断基準にする
仕事のやりがいやこの企業の考え方に貢献したいというような考え方を判断基準にする方もいます。
・社会課題を解決するような仕事をしたい
・企業理念やビジョン、ミッションに共感できる会社で働きたい
というような仕事内容や企業としての姿勢などを判断軸にする方法です。
ワークライフバランス・待遇を重視する
年収や退職金の有無、育児休暇が取得できるかなどの待遇や福利厚生、ワークライフバランスを判断基準にする方もいます。
しかし、福利厚生などは多少変化するのでその点を理解しておくことは重要です。
判断基準の優先順位をつける
大きく3つの判断基準を書きましたが、どれかひとつだけの判断基準にする人は少なく優先順位を考えている場合が多いです。
スキルや経験を得られることを重視したいが、長く働きたいので福利厚生なども整っていると働きやすいのでうれしいなどと言う場合もあります。
複合的に考えどういった判断基準の優先度が高く、最悪なくてもよいものはこれなどを選別しランク付けしておきましょう!
判断基準をもとに情報収集・比較する
判断基準を考えたら求人探しを行い、判断するための必要な情報収集を行います。
それぞれの情報を洗い出した後に比較することでそれぞれの企業の良さを理解できてきます。
面接などでも利用する情報になってくるのでしっかりと調べておきましょう。
ネットリサーチや転職エージェントなどへのヒアリングで情報収集できない場合は面接の場で適宜タイミングを見てヒアリングしましょう!
調べた後は下記のような票を作成し、点数化していくと企業選びがしやすいです。
優先順位の高いものに大きな点数を割り振り、優先順位は低いけど考慮しておきたいものはウエイトを下げて評価する方法です。
転職先を判断するときに情報収集しておきたい項目・ポイント
最低限下記項目は調べておきましょう。
情報収集ツールや比較の仕方などについて別記事でまとめているので良ければこちらも併せて読んでみてください。
事業内容
会社がどんな事業内容を行っているかで仕事の内容が変わってきます。
例えば下記のような項目を確認しておきましょう。
顧客:toC(若年or高齢向け/女性or男性etc…)/toB(中小or大企業/新規or既存 etc…)
商材:無形商材なのか、有形商材なのか、高額なのか etc…
販売方法:オンラインメインなのかオフラインメインなのか etc…
販売場所:国内or海外
今後の事業計画:どのような戦略を取って進んでいくのか
企業規模・経営姿勢
企業の規模や今後の経営方針、現在の会社の状況などによって社内の雰囲気も変わりますし会社の持続性なども変わってきます。
例えば下記のような項目を見ておくと良いでしょう。
売上:低迷or上昇or維持/既存事業or新規事業 etc…
利益:赤字or黒字とその理由 etc…
従業員数:増加しているのか減少しているのか etc…
設立年数:スタートアップ /老舗 etc…
業界内での立ち位置・業界の将来性
業界内でどのような強みがあるのかが分かると志望動機にもつながりますし、あなたが良いなと思える商材なのかどうかなどが理解できます。
・競合他社と比較した違い/強み
・業界シェアや立ち位置
・そもそもその業界が伸びているかどうか
業務内容
どのような業務内容なのかによってあなたの経験・スキルが活かせるのかや欲しいスキル・経験を得られるのかが変わってきます。
業務内容によっては活かせる部分とこれから頑張らないといけない部分なども出てくると思うのでどう補うかなども考えておけると良いです。
職種:営業・エンジニア・マーケティング・経営企画 etc…
職種の定義の違い:業務内容をよく見るとマーケティングと書いてあるけど営業だなみたいなことがあります
働き方:個人orチーム/子会社との連携 etc…
求められるスキル/経験:すでに身に着けているor会社に入って努力が必要 etc…
社風・会社の雰囲気
会社の雰囲気はそれぞれ大きく異なります。
会社の雰囲気や社風を重視したい人はどのような考え方が根付いているのかを確認しておきましょう。
例えば下記のような社風や会社の雰囲気があったりします。
・アットホームでプライベートでも親交がある
・成果主義で結果を出せない人は蹴落とされる
・仕事は仕事で不必要な日常会話は少ない
・トップダウン型で社長の一言で大きく左右される
・ボトムアップ型で意見を言っていく人が昇進できる
給与・福利厚生・働き方
給与や福利厚生、働き方はプライベートを左右します。
言われていた条件と違っていたとならないようにしっかりと調べたり確認したりすることが重要です。
給与水準:月給がいくらか/ボーナスは何か月分か(業績連動はどの程度か)etc…
評価方法:給与/ボーナス/インセンティブ等がどのように評価されて上がっていくか
退職金:確定拠出年金など
残業有無:みなし残業分固定なのか/働いた分支給なのか
勤務時間:フレックスなのか、柔軟に中抜けなどができるか etc…
出社有無:テレワークor出社orハイブリット
その他ワークライフバランス:育児休暇・子ども手当・夏季休暇有無 etc…
転職先の口コミ
企業は求人や公式サイトにも良いことしか書かないのは当たり前で、基本的には良い面しか見えないです。
僕は転職の口コミサイトを活用して働いている人がどのようなことを考えているのかを確認しました。
もちろん、ただの悪口になっているような投稿もあるのでそれは無視すればよいのですが、投稿者が多い、内容が被っているような事柄はしっかりとチェックしておきましょう。
僕はリブセンスさんが運営している転職会議という口コミサイトを確認しています。
働いている会社などの口コミを見てみると確かにそういう面もあるかもなという納得できる口コミが多かったのが理由です。
口コミサイトをうまく使うことでここまで見てきた項目についての信憑性などを確認することができますよ!
転職会議については別記事で詳しくまとめているので良ければこちらも併せて読んでみてください。
その他最近のニュース
その会社や業界を取り巻くニュースを見ておきましょう。
業界を揺るがすようなニュースやその企業単体をにぎわせるようなニュースも出ていたりします。
それによってビジネスに大きな影響が出ることだってしばしばあります。
業界を取り巻く環境などを整理するためにもニュースは確認しておきましょう!
転職先を選ぶ判断基準を洗い出すときに考えておきたい「やりたくないことリスト」
やりたいことを探すのが難しい場合は何をやりたくないのか消去法で考えていくのもありです。
やりたくないことを決めることで選択しやすい
何をやりたいのか、実現したいのかを決めようと考えている人は多いですがやりたくないことを決めておくのも判断するうえでよい方法です。
良い企業がたくさんあって目移りする場合もありますが、やりたくないことを決めておくと精査するうえでの手助けになります!
僕のやりたくないことリスト例
例えば僕はマーケティング職種に就きたかったことに加えて下記のようなことがやりたくなかったので避けました。
こういった条件を加味していくと企業を選ぶ基準が明確になり判断しやすくなります。
転職で失敗しやすい企業の選び方
給与が高いという理由だけで決めてしまう
給与が高いことは確かに魅力的です。
しかし、給与だけで選んでしまうと
・高い負荷や責任に耐えられない
・人間関係がよくなく働きづらい
・プライベートの時間が取れない
・中長期で働くイメージが湧かない
などといった他のネガティブな要因が出てきてしまうかもしれません。
しかし、給与が高いことは悪いことではありません。
・忙しくても高い給与をしっかりと稼いで実現したいことがある
・給与が高く責任の大きさもある企業で実力をつけたい
など目的を持って取り組むと働く意欲が湧きます。
年収も大事ですが他に考慮すべき判断基準がないのかを考えましょう!
内定が出た勢いで比較せず決めてしまう
転職活動で内定が出るとうれしくてついつい勢いで内定を承諾してしまう人がたまにいます。
また、現職が嫌すぎて他の会社との比較をしないままに内定を決めてしまうと後悔する原因になります。
勢いで判断せず、あなたの企業選びの判断軸に合った会社を選びましょう!
給与や評価制度、福利厚生などの詳細を確認しない
給与や福利厚生などは会社を選ぶうえで重要なポイントです。
また、どのように評価されどの程度給与が上げていけそうなのかも大切になってきます。
少し聞きづらいことかもしれませんが、オファー面談を行ってもらい内定を獲得できた状態でしっかりと内容を確認しておくのが良いでしょう。
内定をゴールにして転職活動する
転職活動は内定を得ることがゴールではなく、転職して何を実現したいかが重要です。
仕事は本当にあなたの人生の多くの時間を費やします。
転職によって実現したいことが達成できる会社を選びましょう。
判断基準があいまいなまま転職活動をする
判断基準があいまいなままだと転職の納得度が高くならず、とりあえず転職してしまい失敗することに繋がります。
判断基準はある程度明確にしたうえで転職活動をしないと永遠にあなたにとって良い企業かどうかの判断がつかずもやもやしてしまいます。
会社の将来性を重視しすぎる
大企業で安定している、将来安泰そうというような判断基準もひとつあってもよいと思いますが、それだけだと仕事での充実感や達成感を得られなかったりやりたくない仕事をやり続けたりすることに繋がります。
将来性だけを重視して判断してよいのか、仕事に求める条件は何かを今一度よく確認しましょう。
【まとめ】判断基準を明確にしてあなたにあった転職先を見つけよう!
転職の判断基準をしっかりと考えて明確にしておくことは転職の満足度を上げることに繋がります。
転職してより良い職場環境を手に入れられれば、人生を充実させる一つのポイントになります。
判断基準を明確にすることををおろそかにしてしまうとなかなか納得のいく転職活動ができず
・結局転職できなかった
・なんとなく内定の出た会社に入ってしまって失敗したと感じている
ということにになりかねません。
しっかりと判断基準を明確にしてより良い転職活動を行いましょう。
ちなみに、最終的に現職に残るか転職するのかで迷う場合には下記記事でまとめているので、現職に残るかどうか迷うという方はこちらの記事も併せて読んでみてください。
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